スプリントに対しては、米衛星放送大手、ディッシュ・ネットワークも総額255億ドルでの買収を提案しており、アーゲン会長は「買収価格も高いし、同じ米企業の当社に利はある」と対抗心をむき出しにする。
スプリントの子会社である米無線通信企業、クリアワイヤに対しても、ディッシュは買収を提案。だが、ソフトバンクの孫正義社長は「(携帯電話が本業ではない)ディッシュとの相乗効果は薄い」と牽制(けんせい)する。
通信各社が相次いでスプリントとクリアワイヤに触手を伸ばすのは、クリアワイヤが保有する周波数が、次世代高速通信「LTE」サービスを拡大する上でかぎを握る存在だからだ。
規模拡大へ携帯電話事業者同士の再編も進む。4位のTモバイルUSAと5位のメトロPCSコミュニケーションズは今月合併。TモバイルUSAはドイツテレコム傘下で、ソフトバンクと同様に米通信業界へ食い込もうと、国境を越えた再編が加速している。(ワシントン 柿内公輔)