3Dプリンターの国内需要【拡大】
3次元(3D)の設計データを基に印刷のような方法で立体物を造形する「3Dプリンター」を活用し、開発工程の革新や新規ビジネスの開拓を模索する取り組みが中堅・中小メーカーにも広がり始めた。
3Dプリンターを利用してアイデアを形にできるベンチャー向けの施設が開設されるなど支援態勢も動き出している。ただ、3Dプリンターは下請け企業の仕事を奪ってしまう恐れもあり、もろ刃の剣ともいえる存在。「夢の工作機械」を経営に生かす挑戦は試行錯誤を重ねながら、日に日に熱を帯びていきそうだ。
プリンター販売好調
「新製品の開発ペースを現在の約4年に1回から2年に1回に縮めることで、新しいライフスタイルを提案するスピードを早め、競争で優位に立ちたい」
ステンレス製魔法瓶メーカー、サーモス(東京都港区)の広瀬将人商品企画課マネージャーは3Dプリンターの効果に大きな期待を寄せる。