「六本木ヒルズクロスポイント」(手前)【拡大】
具体的には、各テナントとの間で、昨年実績を踏まえて電力使用のピーク時比で10%程度抑制することを目標値として決める。使用量が増えて目標値を超える可能性が高まると、警報メールを配信することによってデマンド抑制を促す。
対応策の初期レベルが、照明の強制消灯などマニュアルによる対策。その次の段階では、温度を自動的に上げたり室外機をコントロールしたりして、より高度な対応を行う。
また、積極的にテナントに協力してもらうため、森ビルの商業施設の優待チケットや商品券を進呈する。
検証を行うのは「六本木ヒルズクロスポイント」と「虎ノ門36森ビル」(いずれも東京都港区)。森ビルは今後1年かけて実証事業を行い、「料金体系をこのように変えればテナントに還元でき、ビルとしてもエネルギー使用量を抑制できるという点を学習し、最終報告書に盛り込みたい」(環境推進室の武田正浩参事)としている。