帝人はアラミド繊維を炭素繊維と並ぶ中長期の成長ドライバーと位置づけ、重点的に事業展開する方針を打ち出している。
同社グループで高機能繊維事業などを担当する遠藤雅也常務執行役員は、アラミド繊維の生産体制について「世界の市場成長にあわせて、時機を見た増設を今後も続けていきたい」と強調。その上で「アジアを中心に対象ユーザーが大幅に広がる」として、さらなる投資に強い意気込みを見せた。
帝人グループは、強度に優れ防弾チョッキや防刃手袋などに用いられるパラ系アラミド繊維で2種類、長期耐熱性や難燃性に優れ産業用のダスト集塵(しゅうじん)用のフィルターや消防服などに使われるメタ系アラミド繊維で1種類を生産している。
パラ系で世界トップ、メタ系で世界3位のシェアを持ち、多様な品種のアラミド繊維を作る「世界でも類のないメーカー」(遠藤常務執行役員)としてグローバルに事業展開している。