独シーメンスが予測する日本の電源構成【拡大】
独シーメンスの日本法人、シーメンス・ジャパンは2日、洋上風力発電設備の日本での受注拡大に向け、本格的に乗り出す方針を明らかにした。風力など再生可能エネルギーの割合は2030年に25%まで高まると予測。技術力や欧州での実績を武器に需要を取り込む考えだ。今秋から福島沖で実証試験が始まるなど洋上風力の設置は今後増加が見込まれており、三菱重工業や日立製作所など日本勢との競争が激しくなりそうだ。
東京都内で開いた説明会で、同社のエナジーセクター代表の藤田研一専務執行役員が「洋上風力に注目している。(シーメンスは)世界シェアは7割強で絶対的な自信がある」と強調した。同社は日本の電源構成について、固定価格買い取り制度の導入や規制緩和などを背景に、11年には0%に近い状態だった再生可能エネルギーの割合は30年には4分の1を占めるまでに高まると推測。このうち風力発電が14%、残りを太陽光発電などが占めるとみている。
洋上風力は陸上風力と比べ、騒音や環境面の制約が少ない。風車を大型化して発電効率を上げられるメリットもあり、平地が少なく、海に囲まれている日本に適しているとされる。