ソニーの部門別営業損益【拡大】
ソニーは6日、映画・音楽事業の切り離しと株式上場を求めていた米投資ファンドのサード・ポイントに対し、提案を拒否する内容の書簡を送ったと発表した。平井一夫社長は書簡の中で、「(同事業を)100%所有し続けることが成功に重要」としたうえで、提案は「収益力強化と株主価値向上を達成するためのソニーの戦略と相いれない」と強調した。
「物言う株主(アクティビスト)」として知られるサード・ポイントは今年5月、ソニーに映画・音楽事業を分割し一部株式を上場するよう提案。ソニー株を買い増すなどして経営陣に揺さぶりをかけていた。これに対しソニーは5日開いた臨時取締役会で全会一致で提案の拒否を決議。サード・ポイントのダニエル・ローブ最高経営責任者(CEO)宛てに書簡を送った。
平井社長はこの中で、映画・音楽事業は今後も収益拡大が期待でき、完全所有することでグループのシナジーを促進できると指摘。また、サード・ポイントが株式上場で電機事業再建に必要な資金を確保できるなどとしたことに「(社債発行など)他に効率的で利用可能な調達手段が存在する」と否定した。