携帯電話3社の2014年3月期連結業績予想【拡大】
一方、KDDIは国内市場の基盤固めに重点的に取り組む。スマホと固定回線をセットで契約すると使用料を割り引く「auスマートバリュー」など各種サービスのさらなる浸透を目指す。これらの施策が功を奏し、通信事業者を変更後も同じ番号を使える番号持ち運び制度(MNP)の顧客流入数は7月時点で22カ月連続首位。特に「ドコモから顧客を着実に奪うことができている」(MM総研の横田英明取締役)。
足元の解約率も低下。ソフトバンクの約1%、ドコモの約0.9%に対し、0.5%前後と低水準で推移しており、「本業である通信事業での増収」(田中孝司社長)を堅実に追う。通信障害で失った信頼を回復するための抜本対策は、当初の8月末完了を「前倒しできる」(田中社長)見通しで、近く作業が終わる予定だ。
一方、MNPで独り負けが続くドコモは「アイフォーンに負けないくらいの人気端末」(同社役員)の定着に腐心する。