携帯大手3社は、20日の米アップルの新型スマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5s」「5c」の発売と同時に、高速データ通信サービス「LTE」でも本格的な競争に突入した。カバーエリアの広さ、つながりやすさ、高速化を競い、ユーザーに第3世代携帯電話(3G)からLTEへの移行を促し、あわせて基地局増設を急ぐ。
3社がそろって同じ端末を扱うだけに、激しい割引競争を展開したあげく、結局のところ端末価格、通信料では甲乙つけ難い状況。このため、LTEのサービス競争は有力な“差別化”の要素となる。
NTTドコモはこの日、新たに1.7ギガヘルツ周波数帯で下り(受信時)の通信速度が毎秒最大100メガビットのアイフォーン向け高速サービスを東京、名古屋、大阪の都市部で提供すると発表した。現在、アイフォーン対応の基地局は3万5000局だが、今年度末には4万4000局強に増設。このうち4万局で毎秒最大75メガビットのサービスを提供する計画。加藤薫社長は「最強のネットワークとサービスを使っていただきたい」と自信を示した。