パナソニックのテレビ事業は液晶に一本化。テレビ用パネルは外部調達を増やし、姫路工場(兵庫県姫路市)で製造する液晶パネルは医療用モニターやタブレット端末などの用途に需要を開拓している。
プラズマテレビをめぐっては、パイオニアが08年度に、日立製作所は09年度に生産から撤退している。
パナソニックが尼崎工場の建設に着手したのは07年のこと。プラズマと液晶の勝敗はほぼ決していたにもかかわらず、同社は尼崎工場の巨額投資に突き進んだ。
プラズマと同様に液晶テレビでも、国内メーカーは相次いで抜本改革を迫られた。
シャープは堺工場(堺市)への投資が裏目に出て経営危機に陥り、4000億円を投じた大型液晶の堺工場を台湾・鴻海精密工業との共同運営に切り替えたほか、亀山工場(三重県亀山市)で生産するパネルをスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット向けの中小型へとシフトを図る。