機能性成分としてのイソフラボンには、このほかに骨粗鬆(こつそしょう)症、脳梗塞、心筋梗塞予防との関連があるという疫学的考察を受けて、大豆イソフラボンを濃縮・強化したサプリメントなど、いわゆる健康食品による過剰摂取が一時期問題になった。2006年、食品安全委員会は、1日当たりの大豆イソフラボンの摂取目安量の上限値を70~75ミリグラムとし、そのうち、サプリメントや特定保健食品などで摂取する量は、1日当たり30ミリグラムまでが望ましいとする評価案を発表した。
日本人は、豊富な栄養素を含む大豆食品の長い食経験があり、伝統的な大豆食品を日常的に食べることが健康に有益であることが報告されていることから、食品安全委員会では、特定の成分のみを抽出して摂取することよりも、大豆食品を含むバランスの良い食生活を心がけることが重要としている。