国民の魚ばなれが叫ばれて久しい。現に国民1人当たりの魚介類の摂取量(厚生労働省・2011年国民栄養調査)はここ15年、減少を続けており、肉類との差は開く一方だ。しかし、2010年から11年を見ると、数年ぶりに増加が見られ、摂取量が下げ止まりしている。
ぐるなびが実施した「魚ばなれ」の調査でも、ここ1年外食で魚を食べる機会が「増えた」という結果が出ている。特筆すべきは、20代がもっとも増えているという点だ。確かに、ここ最近の外食業界を見ても海鮮をウリにした業態に人気が集まっている。これまで「魚ばなれ」の代名詞といわれてきた、20代が“魚食化”している理由とは?。その実態を探るべく、話題の海鮮居酒屋「魚盛」に足を運んでみた。
訪れたのは9月2日にオープンした「魚盛 有楽町店」。駅から徒歩1分という立地ながら、146席を有する大型店だ。店に足を踏み入れると、いけすと水槽が目に飛び込んでくる。こちらのウリは、漁場直送の新鮮な魚介。朝、漁港で獲れた魚をその日のうちに提供している。メニューのほとんどが1000円以下とリーズナブルながら、盛りの良さが自慢。店内は平日の夜ということもあって、多くのサラリーマンでにぎわっていた。若者の“魚食化”について、担当の大森さんに話を伺った。「確かに若者の来店は多いですね。若い人だって健康は気にしますから、ヘルシーな魚を好んで食べる人は増えてきていると思います。それに市場を通さず漁港直送で新鮮な魚を毎日仕入れていますし、いけすで泳いでいた生きのいい魚をその場でさばき、豪快な盛り付けで提供している点はとても喜ばれています」。料理が運ばれてくるとまず写真を撮るのが最近の若者の流儀らしい。味も見た目もインパクトがあるので、人に自慢したくてSNSでシェアしているのだろう。そういった口コミでさらにファンが増えているのかもしれない。