政府が、来年4月の消費税率引き上げに備えて打ち出した約5兆円の経済対策では、約2兆円が公共事業を中心に平成25年度の補正予算で配分されるとの見方が強い。だが、建設業界では人材不足と資材の高騰で公共工事の入札が成立しない「不調」が起きている。今後、2020年の東京五輪に向けた施設整備も本格化していく中、人手や資材の逼(ひっ)迫(ぱく)は景気浮揚の足かせになりかねない。
「人手不足は関連する全業種に波及している。政府には、外国人労働者にビザを発給して現場で働いてもらう対策も本気で考えてほしい」。東京都内の中堅建設業者はため息をつく。地元自治体が発注した健康施設は最近、3回目の「不調」となった。背景にあるのは資材価格や人件費の先高感で、数年に渡る工事期間中に経費が高騰しかねないため。「受注すれば赤字になると考えて入札への参加を見送った」とこの業者は話す。
仙台市を除く宮城県が発注する25年度後半の公共工事の場合、計画数が約800件で約7割が堤防工事などの土木関連。だが、地元では「全てをこなすのは難しい」との見方が強い。用地買収が難航していることに加え、人材不足と資材高騰が続いているためだ。