建設業界は公共事業の縮小過程で進んだ技術者の減少と高齢化が深刻だ。厚生労働省によると建設業で、人手不足を感じる企業の比率から余剰を感じる企業の比率を引いた「DI値」は今年8月、調査を始めた平成6年2月以来、最高の29ポイントを記録。建設業の有効求人倍率は8月に2・4倍と、昨年度平均(1・9倍)を大きく上回った。
状況改善には若手育成と賃金の引き上げが急務。国土交通省は25年度、公共工事の費用を見積もる目安となる労務単価を全国平均で15%、被災3県で21%、それぞれ引き上げた。ただ実態は「50%引き上げてやっと追いつく水準」(宮城県の中堅業者)と言われるほど開きがある。
このため国交省は入札で、地方自治体に複数年の契約を促し、中長期的な雇用を確保する環境整備に向けた規制緩和も検討。自民党では関連法案を議員立法で来年の通常国会に提出する準備を始めているが、人手不足問題の解消のめどは立っていない。