【ビジネスアイコラム】石油危機40年 教訓は生きているのか (1/2ページ)

2013.10.18 05:00

 その日、イスラエルは「贖罪(しょくざい)の日」で祝日だった。同国軍が支配していたスエズ運河東岸が突然の轟音に包まれた。対岸に進出したエジプト軍が空と陸から大規模攻撃を仕掛けたのだ。1973年10月6日午後2時。「砂漠の戦車戦」とも呼ばれた第4次中東戦争が勃発した。

 この戦闘序盤で劣勢を強いられたイスラエル軍が数日で戦線を立て直すと、アラブ諸国が次に打ち出したのが石油戦略だった。アラブ側は戦闘開始から10日後、原油価格を一方的に70%引き上げた。

 さらに、イスラエルを支援する米国とオランダに全面禁輸を通告し、アラブの友好国と認定しなかった国に対する供給削減も決めた。世界に「アラブかイスラエルのどちらに味方するのか」と踏み絵を迫ったのだ。

 長年にわたって1バレル=3ドル程度で推移してきた原油価格は、10ドル超に急騰して日本経済を直撃した。戦争翌月の11月には大阪市のスーパーで特売のトイレットペーパーが品切れとなったのが発端となり、全国で買いだめ騒動が広がった。電力使用制限令が初めて発動され、街のネオンが消えた。テレビ局は深夜放送を休止し、ガソリンスタンドは日曜営業を中止した。

 この石油危機で日本の高度成長は完全に終わった。中東の戦闘は20日間で終わったが、日本にはモノの値段が大幅に上がる「狂乱物価」が吹き荒れた。74年の物価上昇率は23%を記録。一方の経済成長率は戦後初めてマイナスに転じた。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!