日本企業の東南アジアでのM&A件数【拡大】
金額は計7485億円と前年同期の13倍超の勢いだ。三菱UFJフィナンシャル・グループが7月に発表した、アユタヤ銀行(タイ)の買収(最大5600億円)が押し上げの主因で、日本企業の東南アジアでのM&A案件で過去最高額。
このほか、明治安田生命保険もタイの生命保険に約700億円を出資すると発表し、ANAホールディングスは約25億円を投じ、ミャンマーの航空会社に資本参加する。製造業に続き航空や金融など、消費拡大に伴うサービス業向けの投資が目立つ。
一方、日本企業の中国でのM&Aは減少傾向だ。香港、台湾を除く1~9月の中国本土向け件数は、前年同期比約4割減の20件。金額もほぼ半減の142億円にとどまった。
足元ではインドネシアの通貨安など新興国経済の減速懸念もあるが、第一生命経済研究所の西浜徹主任エコノミストは「東南アジアが世界の経済成長の中心になるとの見方が強まり、中長期的には拡大傾向が続く」と分析。一方で「中国は日中関係悪化や人件費の上昇で撤退を考える進出企業も多い」(同)と指摘する。