【1000万台の先へ トヨタ 新たな挑戦】(4)終わりのないカイゼン (1/2ページ)

2013.10.26 05:00

 ■「国内生産300万台」で技能守る

 愛知県豊田市。トヨタ自動車高岡工場には「技能伝承ライン」とも呼ばれる社外秘のブラックボックス・ラインがある。最先端の工場でありながら、そこには機械を止めて“手づくり”する工程もあるという。

 このラインの目的は、手作業によって技を伝授すること。熟練技術者が長年にわたって培った高度なノウハウを若手に継承するもので、そこには機械を超える「何か」が存在する。

 それは何なのか。トヨタ関係者は「魂でしょう。魂を受け継いでこそモノづくりを大きな視点から理解できるようになる」と明かす。クルマとともに“人を生産する”ラインなのだ。

 ◆原価改善の努力

 最強の製造業-。トヨタがこう称されるのは自動車業界の頂点に立っているからだけではない。徹底的に生産の無駄を省く「カイゼン(改善活動)」や「かんばん方式」などトヨタの生産方式は付加価値が高く、世界中の製造業の手本となってきたからだ。

 トヨタの2013年3月期連結営業利益は1兆3208億円。前期比で9652億円増えたが、このうち4500億円が「原価改善の努力」によるものだ。

 国内自動車市場は飽和状態でもはや成長は見込めない。それでもトヨタは日本をモノづくりの最重要拠点と位置付け、高度な生産方式や革新的な新技術を生み出し続けてきた。

 日本の労働コストが新興国の10倍でも「徹底的に知恵を出して生産性を10倍にし、日本のモノづくりを守っていきたい」。社長の豊田章男はこう述べ、国内での年間生産300万台にこだわる。

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