みずほ銀行が暴力団関係者らへの融資を放置していた問題で、佐藤康博頭取が半年間の無報酬、前頭取の塚本隆史会長は引責辞任することで問題の“幕引き”を図る公算が大きくなった。ただ塚本会長の辞任に対し、取締役会などで同じく「問題を知りうる立場にあった」佐藤氏の処分は報酬カット止まり。金融庁の追加処分や第三者委員会の調査次第では、佐藤氏らの進退問題にまで波及する可能性も依然くすぶっている。(大柳聡庸)
「当局も処分内容を納得してくれた」
25日、処分案を金融庁幹部に内々に報告したみずほ銀幹部はこうつぶやいた。
「佐藤頭取留任」の筋書きは行内で早々と描かれた。みずほ銀は今年7月に法人部門が中心のみずほコーポレート銀行と、個人向け中心の旧みずほ銀行を合併させたばかり。仮に新みずほ銀の初代頭取である佐藤氏の辞任に発展すれば、「グループが混乱する」(みずほ銀幹部)との懸念があったからだ。
一方、問題融資を頭取時代に放置した塚本氏は「より責任が重い」(みずほ銀幹部)とみなされた。金融庁には当初、問題融資は「担当役員止まり」と説明していたが、その後の調査で暴力団関係者らへの融資の資料が取締役会に提出されていたことが判明。引責ドミノを避けるため、塚本氏が“スケープゴート”にされた側面は否めない。