シュミット氏は、日本のような先進国が抱える課題の解決には、サイエンス教育やアントレプレナーシップ(起業家精神)の推進が重要だとして、「日本はサイエンスやイノベーションにおいてリーダーであり、素晴らしい産業を持っている。サイエンス教育においても世界第4位とされており、米国はもっと下の順位だ」と説明。一方で、「ソフトウエアの分野においては、なかなか素晴らしいリーダーにはなれていないと思う」と語り、このギャップを埋めるための方法として、今回のプログラムを提供すると説明した。
今回のプログラムは「日本における素晴らしい変化の第一歩になると考えている」とし、今後の発展が期待できるロボティクス産業や高機能家電などの分野においてもソフトウエアが重要な位置を占めていると説明。グーグルもこうした産業の発展に貢献していきたいと語った。
CANVAS理事長の石戸奈々子氏は「CANVASではデジタル時代の子供たちの新しい学びの場を作るということを目標として、これまでの10年で約30万人の子供たちにプログラミングをはじめとする各種のワークショップを提供してきた」と説明。「これからの情報化社会を生きる子供たちにとって、必要な力は創造力とコミュニケーション力だと考えている」として、そのためにプログラミング教育が役に立つと考えているとした。
石戸氏は「新学習指導要領により、2012年からは中学校でもプログラミングが必修になった。こういう活動をしているとよく『プログラマーを育てたいのですか』と聞かれる。私たちは、プログラミングを通じて論理的に考えて問題を解決する力や、他者と協力して新しい価値を作り出す力などを養ってほしいと考えている」と説明。指導者側の育成も含めて、単に知識を教える「教育」の場ではなく、自分たちで学んでいく「学習」の場を提供していきたいと語った。