大丸東京店はポリエステル製着物とスーツケースを組み合わせ、旅先での着物着用を提案する【拡大】
三越に専門売り場、大丸は旅行など着用シーン提案
百貨店が若い女性に着物を売り込んでいる。価格を抑えた着物売り場の新設やカジュアルな着こなしの提案など店舗単位の取り組みのほか、大手が“タッグ”を組む事例も。女性の「ごほうび需要」をくすぐり、景気持ち直しで好調の続く呉服市場の底上げにつなげる考えだ。
三越伊勢丹ホールディングスは10月23日、日本橋三越本店に若い女性向けの着物売り場「華むすび」をオープンした。同店では反物から仕立てる着物のみを扱ってきたが、華むすびは既製品の着物と帯のそれぞれ60種類をそろえた。
「30代の女性が自分へのごほうびとして購入できる価格」(三越伊勢丹呉服商品部の浅子堅一郎バイヤー)として10万円台の着物も用意し、帯や小物をそろえても20万円以内に納まるように設定した。商品の6割がオリジナル商品といい、チェック柄の着物や銀製品の帯留めなど、洋服感覚で身につけられる商品を集めたのも特徴だ。