高額福袋「お得感」アピール　増税前駆け込み期待、百貨店ひと工夫 (1/2ページ)

　来年初売りの目玉となる福袋の準備が百貨店各社で始まった。景況感の改善で高額品の売れ行きが好調だったこともあり、福袋にも高額品がずらり。来年４月の消費税増税を控え、駆け込み需要も期待できるとあって、「お得感」や「付加価値」を前面にアピールしている。

　大丸松坂屋百貨店は、１００万円の福袋を１００袋用意するなど高額福袋のラインアップを拡充する。好業績を背景にボーナスが増額されれば、「高額消費や耐久消費財の購入が期待できる」（広報）とそろばんをはじく。

　松坂屋上野店は、初めて１億円の福袋も登場し、１億３０００万円相当の金の茶釜を販売する。金は投資対象としても人気が高く、三越日本橋本店も世界遺産に登録された富士山と三保松原（みほのまつばら）を１０万分の１のサイズで再現した純金の置物（２２３万円）などを売り出す。

　東武百貨店も１０万円以上の福袋を前年比２割増やした。佐藤治夫池袋本店長は「高額品のなかでも普段は買えない商品など、価値を求める思考が強まっている」と強調する。同社最高額のエメラルドの指輪（１０００万円）のほか、国産養殖本マグロ１尾（２０万円）や婚約指輪付きの白馬に乗ったプロポーズプラン（５０万円）などをそろえた。

「いつ買うの？　今でしょ！」をキーワードに駆け込み需要を狙う