つまり、コインという端末さえ持っていれば、ビジネスランチの時には法人用カードを使い、午後に友達と出かけたときは、コインのボタンを押して個人カードに切り替えられる。夜になってビデオレンタル店を訪れたときは、ポイントカードを提示する代わりにコインでポイントカードを選択すれば足りる。基本的に、裏面に磁気ストライプがあるカードならどんなカードも登録できる。
多くの人にとって、複数のクレジットカードを常時持ち歩くのは煩わしい問題だ。私も自分と妻のためにコインを2つ注文した。この端末の特徴として明示されていることに加えて、私は同じクレジットカードを2つのコインで持ち運べる機能があれば、と望んでいる。妻が、時に私名義のカードを使いたいこともあると思うからだ。
コインの示す可能性は無限で、これまでに注文した私のような人は皆、共通のフラストレーションを抱き、約束された解決策を信じたわけだ。この解決策は明快で分かりやすく、シンプルだ。クレジットカードの束を1つの端末に「合併整理」すべきでない理由などどこにあるだろう。
技術、特にモバイル機器が決済システムの様相を劇的に、そして永遠に変えてしまった。Square(スクエア)は、モバイル機器でクレジットカード情報を読み取って決済するというアイデアを完成させたスタートアップだが、こうした進歩を礎に、コインのような会社が成長できるようになったわけだ。