■若者離れに危機感 原点を見直し
23日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で一般公開が始まる2年に1度の自動車の祭典「東京モーターショー」。トヨタ自動車の目玉は、別出展の高級車ブランド「レクサス」を除けば、全て次世代車だ。
◆体調や感情共有
「人と車はもっと仲良くなれる。直感で通じ合える車にしていく」
トヨタが東京モーターショーに出展したコンセプト車「FV2」。ハンドルではなく、ドライバーの体重移動で前後左右に操作できるゲーム感覚の車だ。車内に積まれたコンピューターは、体調や感情を共有できるような学習機能が装備された。例えば、聴きたいと思うような音楽を車側が提案するなど、乗れば乗るほど車との一体感が生まれ、「愛せる存在になる」というイメージだ。開発に携わった盛合威夫製品企画室主査は「車に対する興味の入り口を広げたかった」と述べる。
日産自動車が提案した「IDx」。高度成長期の日本車と米国の往年の「アメ車」を足し合わせたような外観が特徴だ。数十人の若者と日産の開発陣が対話を重ねた「コ・クリエーション」(共同創造)によって、魅力ある車を目指した。開発に携わった先行商品企画部の泉謙治氏は「(若年層が)求める車の答えは日産のヘリテージ(伝統・遺産)にあった。やや意外だった」と振り返った。
車に新たな価値を求めるトヨタと、ユーザーの声に耳を傾けて開発した日産とは、アプローチこそ違うものの、若者の車離れに正面から向き合おうとする姿勢は同じだ。