三菱電機の先端技術総合研究所(兵庫県尼崎市)が、10年後の近未来をイメージし、事業創出の種を探す新組織を立ち上げたことが26日、分かった。「将来あったらいいな」から着想し、他社に先駆けて新商品を投入する米国のアップルやグーグルが成功した手法で、日本のモノづくり復活に向けた試みとして注目される。
新組織は「イノベーション・イニシアティブ・プロジェクト」。約千人の研究者を抱える三菱の先端技術研内に設置された。5人程度の30グループが既存事業にとらわれることなく、未来社会の姿を想定し、その社会で何ができるかを考えている。
すでに2回活動報告会が開かれ、約60のテーマが提案された。うちいくつかはすでに開発が許可された。提案内容は発案者は開発する必要はなく、現在の技術レベルで可能かどうかも問わないのが特徴という。