日立製作所は29日、情報・通信システム事業について、M&A(企業の合併・買収)にあてる資金を年間約500億円程度確保したい考えを示した。齊藤裕執行役専務がこの日の事業戦略説明会で明らかにした。
これまでの3年で、M&Aに900億円程度を投入。海外展開を強化するため、今月にはインドで金融機関向け決済サービスを提供する大手企業を買収した。
日立は情報・通信システム事業の売上高を2015年度に2兆1000億円(12年度は1兆7865億円)、営業利益を過去最高の2100億円(同1046億円)にそれぞれ高める目標を掲げる。
齊藤氏は「グローバルなメジャープレーヤーになるには、少なくとも2000億円規模の利益をかせぐ事業体にならないと駄目だ」と強調した。
社会インフラ分野を中心に、ビッグデータを活用したソリューションビジネスやシステム構築などを手がけ、収益拡大を目指す考えだ。