日本一の超高層ビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)に入る近鉄百貨店の本店で、6月の一部開業から半年間の売上高が目標を1割程度下回る約500億円だったことが24日、分かった。
来年3月7日の全面開業に向けて売り場を工事しており、買い物客の移動の妨げになったことなどが影響したとみられる。
産経新聞の取材に対して、飯田圭児社長は「売り場面積の増減だけで目標を組んでいた。工事による支障が読めなかった」と話した。近鉄百は10月、本店の26年2月期の売上高について当初予想より40億円少ない1千億円に引き下げている。
ただ全面開業すれば、売り場面積は約10万平方メートルと、国内の百貨店では最大となる。飯田社長は「全面開業後は、悪いところを全体で手直しできる。店内の回遊性も高まる」と強調した。
ハルカスでは近鉄本店のほか、最上層で展望台がオープンし、オフィスも入るため、「展望台は初年度で180万人の来場を見込み、オフィスでは5千人程度が働く。このあたりの客を取り込んでいきたい」(飯田社長)という。