政府の後押しもあって、日本企業のロシア進出は今後、広がりを見せそうだ。進出企業の顔ぶれはこれまで製造業が中心だったが、外食や消費関連などにも波及しつつある。ロシアも米シェールガス革命のあおりで、外貨を稼ぎ出していたエネルギー産業への先行きに危機感を強めており、新しい産業創出のため、日本の投資に期待をしている。
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、ロシアには自動車、建設機械など日本企業約270社が進出。2012年の対日貿易総額は約335億ドルと過去最高となり、13年もこれを更新するのが確実だ。
目立った動きを示しているのは自動車メーカーだ。トヨタ自動車はサンクトペテルブルク市の工場でセダン「カムリ」を年5万台規模で生産しているが、16年から生産能力を最大10万台規模に倍増し、スポーツ用多目的車(SUV)「RAV4」の生産を始める予定だ。担当者は「ロシアは欧州最大の人口(約1億4千万人)を抱え、教育水準も高く、労働力が豊富にある」と話す。
日産自動車は14年にサンクトペテルブルク工場の生産能力を12年比2倍の年間10万台まで拡大する方針。マツダも昨年9月にウラジオストク市で現地企業との合弁会社を立ち上げ、「マツダ6(アテンザ)」や「CX-5」を生産している。