【日露経済新局面】日系企業、広がる露進出 (2/2ページ)

2013.12.25 21:47

 一方、帝人は10月にモスクワに現地法人「帝人ロシア」を開設。今後拡大が期待される自動車産業、航空宇宙産業向けに、炭素繊維やアラミド繊維などの高機能素材を売り込む。大八木成男社長は「全事業をロシアで展開する準備を進めている」と意気込む。

 金融機関も意欲的だ。みずほ銀行は8月にモスクワ市の現地法人の資本金を約3.5倍に増やし、融資総額を拡大した。1992年に邦銀として初めてロシアに進出した三菱東京UFJ銀行は、今年10月、サンクトペテルブルク市の駐在員事務所を出張所に格上げ。また、三井住友銀行も09年にモスクワ市に現地法人を立ち上げた。

 ロシアは富裕層や中間層の増加で消費市場も拡大しており、新しい動きも出ている。医療では社会医療法人の北斗が5月、ウラジオストクに遠隔医療などができる画像診断センターをオープンした。今年2月には飲食大手のトリドールが讃岐うどんチェーン「丸亀製麺」を出店、行列になるほどで順次店舗を拡大中だ。

 ジェトロが発表した「在ロシア進出日系企業の実態調査」によると、14年の営業利益が13年と比べ改善する企業数は55.6%に上る見通し。9割の企業が投資メリットとして「市場規模や将来の成長性」を挙げるが、一方、投資リスクとして「許認可などの行政や税務手続きの煩雑」(79.0%)や「人件費の高騰」(67.7%)、「品質管理の難しさ」(46.2%)など課題も少なくない。

 今後はロシア当局の協力の下、こうした課題を解決し、具体的成果に結びつけられるかが問われそうだ。

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