≪Q&A≫
■安心して暮らせる社会作る
--会社を設立したきっかけは
「製薬会社でマーケティングを担当していたが、グローバル企業だったので、先進国に需要がある薬の開発に比重を置いていた。一方、発展途上国で見られるような病気向けの薬は、市場としての価値がなく開発されないことも珍しくなく、その事実が心にひっかかっていた。そのとき、お世話になっていた医師から『心臓病の冠動脈が詰まったときの治療法を、世界に広めたいので手伝ってもらえないか』という話があった。価値がある話で、当時抱いていた問題意識と重なるので、お手伝いに全力投球したいと思って会社を設立した」
--企業として目標に掲げているのは
「医療と介護の領域に携わることによって、ひとりひとりの市民が安心して暮らせる社会を作ることだ。医師は診療、手術、学会ととにかく忙しい。われわれのビジネスがサポートツールになればと思っている」
--日本政策投資銀行が女性起業家を対象とする顕彰制度で、ファイナリストにも選ばれた
「ビジネスという観点からプランを客観的に評価してもらえるのか、といった疑問を常に抱いていたが、自信を持てるようになった。また、選考過程では政投銀との質疑応答があったが、それに答える準備過程でいろいろなことを考えながら磨きをかけて、プレゼンテーションにつなげることができたのは勉強になった。今後の成長の糧になる経験だと認識している」
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