丸紅は4月にも南アフリカの駐在員を現在の2人から約10人に増やし、「電力インフラ事業や新規の案件を探る」(国分文也社長)という。
資源頼みの産業構造から脱却しようと、モザンビークが重視するのは雇用拡大につながる農業開発だ。ブラジルのセラードでの成功例を再現し、北部地域を「食糧倉庫」とするプロサバンナ構想も日本とブラジル政府の後押しで動き始めた。この構想には大豆の安定輸入に向けて伊藤忠商事が関わっており、日本政府も「円借款によるインフラ整備などで支援したい」(外務省幹部)とする。
ただアフリカへの投資は残高ベースで欧米や中国、韓国に水を空けられている。日本は後発だけに、ポルトガルを旧宗主国とするモザンビークを取り巻くパワーバランスにも配慮が欠かせない。1995年に英連邦に加盟した一方、緩やかな国際組織「ポルトガル語諸国共同体」にも加わっており、ブラジルなどポルトガル語圏の各国の思惑も複雑に絡み合い、リスクを回避するしたたかさが必要となる。