経団連の米倉弘昌会長は14日の会長・副会長会議に後任の次期会長に元会長で東レの榊原定征会長を充てることを報告して了承を得た。東レ出身の会長は初めてで、素材産業からは2代連続。6月3日の定時総会で正式に決定する。
会議終了後に会見した米倉氏は「経済再生は道半ばで科学技術やイノベーションを重視する次期会長に最もふさわしい人だ」と強調した。
榊原氏を後任に指名した理由について米倉氏は「東レは日本を代表するエクセレントカンパニーだ。同時期に経団連副会長として一緒に仕事をしたが、人格見識に優れた方で尊敬していた」と説明。現役の副会長ではなくOBを起用したことには「原則はあっても時代にふさわしい方がいい」と述べ「現役の副会長はどなたも立派な人だが、当初から(榊原氏が)最適の人と考えていた」とした。
榊原氏への打診や受諾の時期については「一切コメントしない」と明言を避けた。
東レが売上高1兆6000億円、従業員4万人と企業規模が小さいことについても「私のところ(住友化学)もそうだった。企業規模は関係ない」と一蹴。70歳という榊原氏の年齢についても「激務の会長職には若くないとという声もあるが、経験も大事だ。良い年頃ではないか」と語った。
榊原氏の起用について現役の副会長は同日「よろしいんじゃないでしょうか」(三菱重工の大宮英明会長)、「フレッシュだ」(日本郵船の宮原耕治会長)と好意的にコメントした。本命とされた日立製作所の川村隆会長は「お騒がせしました」と晴れ晴れとした表情をみせた。