日産自動車が10日発表した2013年4-12月期の連結決算は、営業利益が前年同期比9・5%増の3006億円、最終利益が18・4%増の2740億円と2桁の増収増益となった。日米中での販売好調や円安による輸出採算の改善が寄与したが、新興国景気の減速や、米国での販売促進費用の増加がかさみ、過去最高の業績が相次ぐ自動車メーカーでは回復が遅れている。
売上高は19・7%増の7兆2786億円。世界販売台数は政情不安が続くタイを始めとしたアジア・オセアニア地域の不振が響き、全体で1・0%増の367万3千台に留まった。また、米国などでの販売促進費用がかさみ、一台あたりのもうけが減少したことも伸び悩みに影響した。
今3月期通期は連結営業利益が前期比11・7%増の4900億円とした従来予想を据え置いた。4~12月期の進捗(しんちょく)率は約6割に留まるため、新型SUV(スポーツ用多目的車)「エクストレイル」などの新車投入効果で巻き返す。