パナソニックの名門工場、茨木「松下町」旧テレビ工場売却へ (2/3ページ)

2014.2.18 11:37

 このため、パナソニックは保守サービスも他の拠点へ統合し、用地を売却することで検討に着手。不動産会社と譲渡契約し、用地の約12万平方メートルの半分程度をヤマト運輸が借りて、配送基地として使う案が有力となった。分割した残りの用地は、住宅メーカーや茨木市が取得に向けて関心を示している。

 要人視察相次いだ名門工場にも変化の波

 パナソニックが売却を検討する大阪府茨木市の事業所は、55年の歴史を持つ「メード・イン・ジャパン」を象徴した工場だ。カラーテレビの生産に始まり、ダイアナ元英国皇太子妃や中国の最高実力者の●(=登におおざと)小平氏ら世界の要人が視察に訪れたほどの名門工場だったが、生産拠点の海外移転やデジタル家電市場の変化の波にのまれることとなった。

 前身の松下電器産業は昭和28年、財政再建が急務だった当時の茨木市長の熱心な誘致に応じて工場建設の覚書を交わし、33年にカラーテレビの生産を始めた。所在地の町名は「松下町」に改められ、自治体による企業誘致のモデルケースになった。

「55年の歴史があり、市民に愛着もある。売却となれば非常に残念だ」

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