「プラグエア」についてを説明するビートロボの浅枝大志最高経営責任者【拡大】
不振が続く音楽業界を元気づけようと、あるベンチャーが昨年11月からユニークな小型機器を開発した。ビートロボの「プラグエア」がそれだ。スマートフォン(高機能携帯電話)のイヤホンジャックに刺すだけで曲が聴けるほか、友人や家族に渡せば共有もできる。同社の浅枝大志(ひろし)最高経営責任者(CEO)が「スマホ時代のCD」と呼ぶプラグエアは、新たな音楽媒体として消費者の視聴スタイルを一変させ、販促に悩むレコード会社の救世主になる可能性を秘める。
プラグエアの試作品自体は一辺が22ミリの立方体だが、さらに小型化・薄型化でき、形や大きさも問わないという。なぜなら内部にはシンプルな基板が入っているだけで、実際は「曲のデータが格納されているわけではなく、鍵の代わり」(浅枝CEO)だからだ。
専用アプリをたち上げ、プラグエアをイヤホンジャックに挿すと、その内部に格納された特定のIDが読み取られ、音楽プレーヤーが表示される。曲のデータはネット上から引き出す。友人に渡せば、曲の視聴を許可するのと同じことになり、CDと同じ感覚で共有できる。
多くの人が無制限にタダで曲を共有できれば、レコード会社は潤わない。だがこの仕組みでは、レコード会社やアーティストが自由に共有可能な人数や時間を設定できるため、販促にも役立てられる。
そんなプラグエアのおもしろさにいち早く食いついたのは、米人気ロックバンドのリンキン・パークだった。ファンクラブ会員向けに販売し、特典として未公開の曲や限定動画を視聴できるようにしたのだ。
ほかにも日本人シンガーソングライター「ハジ→」が、販促の一環として新曲入りのプラグエアを限定販売。90秒版を24時間に限り聞けるようにした。