【シドニー=塩原永久】20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が22~23日、オーストラリアのシドニーで開かれる。米国が大量のお金を市場に供給する量的金融緩和を縮小し、新興国が資金流出などへの対処に苦慮している。会議では米国の緩和縮小の影響や新興国問題が主要テーマとなる。参加国や投資家が懸念を深めている中国の「影の銀行(シャドーバンキング)」問題にも、議論が及ぶ見通しだ。
ルー米財務長官は21日、G20会議を前に行ったシドニーでの講演で、「中国の『影の銀行』問題を世界中が懸念している。会議で議論されるトピックのひとつになるだろう」と指摘。中国経済について「安定確保のためには短期の成長を犠牲にする必要もある」と述べ、構造改革への取り組みを求めた。
一方、新興国では今年に入って、アルゼンチンやトルコなどの通貨と株価が急落し、金融市場が混乱した。会議では一部の新興国に対し、経常赤字の削減やインフレ抑制など経済の安定に向けた構造改革を求める意見が出るとみられる。日本からは麻生太郎財務相と黒田東彦(はるひこ)日銀総裁が出席する予定。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の成長戦略について、農業分野の規制緩和や経済特区の取り組みなどを説明する見通し。
麻生財務相はルー財務長官らとも会談する一方、衆院予算委員会のため、2日目は欠席して23日に帰国する。会議は23日に共同声明を採択して閉幕する予定だ。