CES会場のサムスン電子ブースで掃除機の説明を受けるパナソニックの津賀一宏社長(左から2人目)=1月7日、米ラスベガス【拡大】
「経営陣が意思決定してから現場が動き出すまでが速い。そのスピード感は海外法人や子会社まで行き渡っている」。サムスン日本法人の担当者は、自社の強みについてこう説明する。
他社の製品を短期間で分析して同じような商品を作り出し、巨額投資で逆転する-。スピードと豊富な資金力を生かした「2番手商法」と呼ばれるサムスンの勝ちパターンで、日本が覇権を握っていた半導体や液晶、薄型テレビで一気にシェアを奪取した。
その半面、ライバル企業の研究者を引き抜き、技術を吸収するという強引な開発手法も業界内で有名だ。ただ、日本の家電メーカーも「日本製は品質、性能ともに最高水準」という評価に甘んじ、機動力や柔軟性を欠いていたことも独走を許した一因だろう。