「サムスン限界説」大躍進陰り 中国勢は安売り攻勢、日本勢も円安巻き返し (5/5ページ)

2014.2.27 11:30

CES会場のサムスン電子ブースで掃除機の説明を受けるパナソニックの津賀一宏社長(左から2人目)=1月7日、米ラスベガス

CES会場のサムスン電子ブースで掃除機の説明を受けるパナソニックの津賀一宏社長(左から2人目)=1月7日、米ラスベガス【拡大】

 一方、CESを訪れたパナソニックの津賀一宏社長は、サムスンのブースでスタッフの説明に耳を傾けていた。

 薄型テレビ分野で、パナソニックはサムスンに完敗し、プラズマテレビからの撤退に追い込まれた。そんな“仇敵(きゅうてき)”のブースで津賀社長は笑みを浮かべ、こんな言葉を発した。

 「サムスンとは方向性が違う」。パナソニックはサムスンの力が及んでいない未開拓の領域で巻き返しに挑もうとしている。

 家電業界に地殻変動が起こりつつある。サムスンの伸びに陰りが見え、日本の家電各社は円安などで息を吹き返した。サムスンの今後と、日本企業の復活の道を探る。

【用語解説】サムスン電子

 韓国最大の財閥であるサムスングループの中核企業で、1969年に設立された。白黒テレビの生産を皮切りに白物家電、77年には半導体事業に参入。87年に創業者の後を継いだ李健煕会長が拡大路線を進め、薄型テレビとスマホを中心に世界のデジタル家電の覇権を握った。

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