自社ブランド化粧品「gg」とスポーツ飲料「CCDドリンク」、ヨウ素不織布を使ったマスク「快適オフィスAMYCELマスク」。新素材研究から多くの商品が生まれている【拡大】
■スポーツ飲料、化粧品…多分野に応用
デンタルガム「ポスカ」のほかにも、健康科学研究所からはこれまでに、さまざまな機能性新材料が生まれている。世界で初めて開発に成功した環状構造をもつ高分子デキストリン(糖質)「クラスターデキストリン」もその一つで、トウモロコシ由来のでんぷんを、ブランチングエンザイムという独自開発した新酵素で加工した。同デキストリンは、従来のデキストリンに比べ分子量が大きく、しかも分子量の分布が狭いため、一つ一つの構造にバラツキが少なく均質な構造のものがそろうという特性をもち、水溶性と溶液安定性に富んでいる。
◆持久力向上に効果
この特性を活用して商品化されたのがスポーツドリンク「CCDドリンク」だ。CCDドリンクは、体液よりも低い浸透圧に設定されていることで、胃から腸への排出速度が上がり、素早く腸に達することからスポーツ時のパフォーマンスを高めることができる。
ヒトとマウスによる水泳実験では、ともに遊泳時間が伸びたという結果が得られており、持久力向上に効果があることが実証されている。
クラスターデキストリンは原料としても外部販売されており、エネルギー吸収が良いことから病院の検査食にも用いられている。また、食材を粉末化するときの基材として、吸湿防止や風味向上目的でも利用されているほか、味質改善の特性を生かした食品の酸味や苦みの抑制など、さまざまな用途で活用されている。2008年からは米国でも食品素材として販売が可能になり、新素材販売の売り上げを押し上げる原動力となっている。