自社ブランド化粧品「gg」とスポーツ飲料「CCDドリンク」、ヨウ素不織布を使ったマスク「快適オフィスAMYCELマスク」。新素材研究から多くの商品が生まれている【拡大】
新素材の応用分野は、食品関連だけにとどまらない。自社ブランド化粧品「gg」の誕生は、グリコーゲンの研究を続ける中で、「グリコーゲンには保湿効果もあるのではないか」という、新たな発想がそのきっかけ。純度や形状、サイズにバラツキがあったグリコーゲンを、植物由来原料から独自開発した新酵素を使って工業的に生合成し、高純度・均質形状・ナノサイズという「EPAグリコーゲン」をつくり出した。EPAグリコーゲンは、角質内の奥まで浸透することが確認されており、これによって乾燥した肌に潤いを与える。「gg」には、ヒアルロン酸やセラミドなど、12種類のスキンケア成分も配合している。
◆40カ国以上に供給
一方、化粧品原料として外部販売している「α-アルブチン」は、独自酵素を使ってグルコースとハイドロキノンをα結合させた配糖体をもとにしたもので、シミ・ソバカス対策や美白化粧品になくてはならない隠れた主役として高い評価を受けている。現在、世界40カ国以上に供給している。
このほかにも、オーミケンシ、関東天然瓦斯開発と共同で、ヨウ素不織布を使ったヨードマスク「快適オフィスAMYCELマスク」も商品化した。オーミケンシとは酸素合成アミロースを含有させて安定的にヨウ素を保持できる繊維「アミセル」を開発。アミセルをもとに、関東天然瓦斯開発のヨウ素を包接化する技術を活用した。
α-アルブチンと快適オフィスAMYCELマスクは、想定外から生まれた新領域ビジネス。短絡的・近視眼的な利益追求とは一線を画し、研究者の着眼やひらめきなどを大切にした独創的な研究だからこそ、広く応用できるものや真に役立つものを生み出すことが可能になる。それは、健康科学研究所の研究領域の広さと深さを物語っている。