ここで富野さんはさらに“大博打”に打って出る。映画会社の承諾無しに「映画は3部作で製作する」と会見の場で発表したのだ。まだ公開が決まらない段階で安彦さんが続編の絵コンテを描き始めていた事実も明かされる。映画は56年に公開され大ヒット。富野さんの画策通り3部作の公開を成し遂げた。
漫画では写真や資料も使い、35年の間にガンダムが巻き起こした社会現象もつづられている。
「富野さんが作った神話のような普遍的な物語の世界観はいまだ廃れず、大河原さんのメカデザインのクオリティーの高さはガンプラ人気が証明しています。安彦さんが築いたアムロやシャアなど登場人物の存在感は圧倒的で類を見ない。35年は伝説の途中に過ぎません」
小学3年以来、ガンダムに魅了されてきた大和田さんは不変の人気の理由を語った。