「これまでの阿倍野は乗換駅などの通過点だった」と話す3代目店長の和田真一さん(39)は、「ハルカスの誕生で、阿倍野は今や目的地。ハルカスと地元が協力して日本を代表する目的地にしていきたい」と話した。
自慢の一杯で花添え
阿倍野で約50年間バーを営む「Mr.TANAKA」のバーテンダー、田中光男さん(77)は、開業直前の今月5日、地上から見上げたハルカスとその先に広がる青空をイメージしたカクテル「ブルーハルカス」をメニューに加えた。「必ず気に入ってもらえると」と確信する自慢の一杯だ。
18歳の頃、阿倍野でバーテンダーの見習いを始め、29歳で独立した田中さんは、再開発が進む街並みを長年見てきた。ハルカス開業は「街のイメージが変わる今までにないチャンス。日本一高いビルがある場所として日本だけでなく世界から注目を浴びる」と期待を込める。地元に支えられてシェーカーを振ってきただけに「ハルカス周辺だけでなく、阿倍野全体に活気が生まれてほしい」と願いを込めている。