キリンビール・黒杭隆政・滋賀工場醸造エネルギー担当部長【拡大】
--高級ビール「一番搾りプレミアム」が6月発売だ
「中身を最終調整中だが、キリン独自の技術を使い、プレミアムの名に値するビールと自負している。まず麦汁を濾過(ろか)する際の温度を低くし、うま味をふんだんに引き出すようにした。玉露の茶をいれるのと同じ考え方だ。ホップは、かんきつ系の香りが特徴の秋田産『カイコガネ』を選んだ。通常は麦汁を煮沸する際にホップを加えて香り付けをするが、『プレミアム』では、その後に麦汁を発酵させる際もホップを漬け込む『ディープホップ製法』を採用した。通常の製法よりも多く手間がかかり、専用ラインを設けた滋賀工場で生産を担当する」
--各社が高級ビールに注力し、消費者の関心も高い
「業界が活性化し、やりがいを感じている。ビールは素材がシンプルなだけに、それを生かし切ることが“こだわりの第一歩”だ。『一番搾り』の誕生から25年間、先輩たちが磨いてきた一つ一つの技をさらに積み上げることで、至高のビールを追求したい」
◇
【プロフィル】黒杭隆政
くろくい・たかまさ 九州大院修了。1994年キリンビール入社。栃木工場で「麒麟淡麗〈生〉」の生産開始などに携わる。2003~05年に独ベルリン工科大ビール醸造研究所に留学し「ブラウマイスター」の資格を取得。技術開発部などを経て10年4月から現職。福岡市出身。