Sakeシンポジウムで講演する加藤団秀氏。海外の商標登録をはじめ輸出戦略に必要な手続きなどを解説した=4日、東京・丸の内の東京国際フォーラム【拡大】
華々しい海外プロモーションを精力的に行う加藤社長の気さくで気配りのある人柄は、海外の言葉や文化の壁を軽やかに乗り越えているように思えるが、一方では自社ブランドを守る惜しみない努力がある。
梵は世界40カ国以上で正式に商標登録されている。ブランドを守るためとはいえ、徹底するのは大変なことだ。
商標登録は今後、日本酒の国際化には不可欠となるが、小規模の蔵には大きな負担となる。
「攻めと守り」。この真逆の事を実践している加藤社長がシンポで最後に語ったのは「大切なのは地元、地元のために役立ちたい、地元の誇りと思われる存在を目指す」ことだった。
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【プロフィル】平出淑恵
ひらいで・としえ 1962年東京生まれ。83年、日本航空入社、国際線担当客室乗務員を経て、2011年、コーポ・サチを設立、社長に就任。世界最大規模のワインコンペティション、インターナショナル・ワイン・チャレンジの日本代表。観光庁酒蔵ツーリズム協議会メンバー、農水省ミラノ万博サポーター、乾杯SAKE学苑(台湾)校長などを務める。