時代的にも建設業は人気がない。総務省や文部科学省の調査などによると、新規学卒者の建設業への就職者は、ここ10年は約3万人で横ばいが続いている。だが、80年代と比べると半分くらいの水準だ。全産業のうち建設業に就職する新卒者の割合も90年代の8%から2010年には5%にまでへこんでしまった。だから建設業の就業者に占める15~34歳の割合は、この15年間で3割から2割に減少している。
若い人たちにとっては、きつい仕事のわりに収入が特に高いわけではなく、「なんとなく敬遠したい」仕事・職業なのだ。ただ、50歳以上は多少割合を増やしているが、いわゆる団塊の世代といわれる65歳以上は急激に現場をリタイアしており、業界の高齢化にも限界がきている。要は、熟練の建設作業者が減ってきている。
そこで安直な議論として「外国人労働者の移入」が語られ始めている。国会などでも、建設業の人手不足を補うために、時限的な措置として、日本で技能実習を経験した外国人の再入国と3年間の滞在を認めるというものだ。
もう少し詳しくいうと、途上国の人材育成を目的とした「外国人技能実習制度」を利用して、建設分野で3年間の実習を終えた外国人が日本でさらに働くことを希望した場合、法務大臣が特別に「特定活動」に指定して、再入国と最長で3年間の滞在を認めるという内容だ。