さらには、「移民受け入れ」という議論まででてきている。産経新聞が3月に報じた「移民、年20万人受け入れ検討-政府、人口・労働力減に対応」というものだ。それによると、政府が移民の大量受け入れの検討に乗り出したのは、勤労世代の減少による経済や社会への影響が現実になり始めたため。試算では、2012年に8973万人だった20~74歳人口が、現状のままであれば、2110年には2578万人にまで減る。しかし、移民を入れれば7227万人に抑えられるとしている。
■
日本がいま人口減少社会にあることは否定できない現実である。労働力不足という日本の経済成長にとってアキレス腱(けん)となる問題にはもっと本腰を入れて取り組まなければいけない。外国人依存といった安易な対策は最後の最後にとっておいて、それ以前に抜本的な施策を考えるべきだろう。建設業を若い人たちにとってもっと魅力的な業種にして生産年齢人口を呼び込むことだ。介護産業にも同じことがいえる。
建設業界でも「なでしこ大工」という呼び名で技能労働者に女性を活用する運動を起こすという。女性活用も一策だが、若い人全体を引きつける官民あげての努力がまず必要だ。せっかくアベノミクスで景気回復軌道に入った日本の将来を考えての総合経済対策を「人材育成」という視点から考えていくことが重要ではないだろうか。