うめジュレップを企画・開発した女性社員【拡大】
梅酒の看板商品化に貢献したのは、09年に発足させた女性社員のマーケティング部署だった。「梅酒のメーンターゲットは女性。酒造メーカーは男社会だが、女性の目線は不可欠だと思った」と中野副社長は狙いを語る。カクテル梅酒の新商品開発のほか、瓶やラベルのデザイン、ネーミングなどの商品作りを推し進めている。
うめジュレップの開発チームは、研究所、営業、マーケティングから女性5人を集結させて12年4月に発足。コンセプトからテイスト、デザインまで全面的につくり上げた。居酒屋だけでなく、カフェやレストランへも販路を拡大させるため、パッケージには、梅、ユズ、レモン、ショウガの果実と花をあしらい、かれんなデザインに仕上げている。
中野副社長は「中長期的には少子高齢化が進み、嗜好(しこう)の変化もあり、酒を飲む人はさらに少なくなる。そのときにも選んでもらえるようにしたい」と息の長い商品として育成していく考えを示している。(佐竹一秀)
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【会社概要】中野BC
▽本社=和歌山県海南市藤白758-45
▽設立=1961年11月
▽資本金=8000万円
▽従業員数=191人
▽売上高=31億円(2013年10月期)
▽事業内容=梅酒・日本酒などの酒類、梅酒を中心とした機能性食品の製造・販売