日本百貨店協会が17日発表した3月の全国百貨店売上高は、6818億円で、既存店ベースでは前年同月比25.4%増となった。消費税率引き上げ前の駆け込み需要で大きく押し上げ、前回の増税直前の平成9年3月の23.0%増を上回った。ただ、4月に入っての反動減は「想定の範囲内」(井出陽一郎専務理事)と楽観的な見方もでている。
駆け込み需要は美術・宝飾品や化粧品などで顕著。これらを含む雑貨の伸び率は67.2%で、昭和40年の統計開始以来、過去最高の伸び率になった。地区別でも、東京の25.5%増を名古屋(37.3%増)、大阪(32.1%増)、神戸(30.0%増)が上回り、富裕層向けの販売が好調な都市が大きく伸長した。
今後の焦点は駆け込み需要が高水準だった分、4月からの反動減がどの程度になるかだ。
同協会が聞き取り調査した4月10日までの全国の状況は前年同月比「2割弱の減少」(井出氏)で、14日までを集計できた東京23区では約15%減。4月初旬の天候が不順であったこともあって、「日を追うごとに反動減が小さくなっている」(井出氏)という。
同協会では前回の9年4月の14%減と同水準で収まると予測する。政府の経済対策、賃金の上昇、企業業績の好調など「根拠のある背景の中での楽観論」(井出氏)が強いからだ。さらに、催事の拡大やファッション性の強い衣料の販売強化など、百貨店各社の集客増への取り組みもあって、「ボーナス支給で賃上げを実感できる7月以降は、増税影響はなくなる」(井出氏)とみている。