≪大観と観山の合作『明暗』≫「會津八一記念博物館」の正面ホール階段上に掲げられている。明治から昭和にかけての日本画壇の巨匠、横山大観と下村観山が1枚の巨大な和紙に、一つの画題を手分けして描いた作品。円額は直径4メートル45センチ。観山が太陽に象徴される「明」を、大観が「暗」を表す雲煙を描いた【拡大】
□6月から募集開始
2032年に創立150周年を迎える早稲田大学が、2つの新たな独創的な事業に取り組むと発表した。「地域社会に開かれたキャンパスそのものをミュージアムにしよう」、さらに「バーチャルミュージアムを実現し、世界に向けて文化発信をする」というもの。この2つのミュージアム構想の実現のために、6月から10億円規模の「早稲田文化振興募金」の募集を開始する。
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■創立150年に向けた新事業
早稲田大学は、国宝2件、重要文化財7件、重要美術品8件を含む膨大な文化財を所蔵している。その総数は、図書、図書資料、美術品、書画、博物資料、映像資料、記録文書類など500万点を超えるという。これらの「早稲田文化」の資源の一部はこれまでも一般に公開され、あるいは学内外の研究者などに活用されてきた。
これらの文化財をさらに一層、地域社会に向かって開かれた存在にすると同時に、先端技術を活用してバーチャルミュージアム-仮想空間上の博物館-を作り上げ、世界中から「早稲田文化」にアクセスできる環境を整えるというのが、新事業の狙いだ。
「キャンパスのミュージアム化は、学生・教職員、卒業生はもちろん、来校する人々が絵画や彫刻などの実物や、研究者・学生たちの文化活動を直接、目の前にして共有できる空間づくりであり、そこはまた、子供たちがわくわくして訪れる空間です。また、バーチャルミュージアムの実現は、三次元などの仮想空間の中で、実際には“触れる”ことが難しい美術工芸品を、質感まで含めて再現し、これまでにない文化体験ができる場です。これによって、広く世界中で早稲田の文化資産に接することができるようになります」と、文化推進担当の藁谷友紀理事はいう。
校歌二番の冒頭にうたわれている「東西古今の文化のうしほ(潮)」が渦巻く早稲田からの文化発信を、さらに世界に向かって推し進め、「早稲田文化」を未来の世代へ「承(う)け継ぐ」原動力にしようというわけだ。