日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は30日会見し、「個人消費の基調的な底堅さは維持されている」と述べ、消費税増税後も景気の前向きな循環が続いているとの考えを示した。目標とする2%の物価上昇率の達成時期は「2015年度を中心とする期間」と強調し、「道半ば」としながらも脱デフレに自信を示した。その上で、「上下双方向のリスクを点検し、必要があれば躊躇(ちゅうちょ)なく調整する」と述べ、柔軟に金融政策をかじ取りする姿勢を改めて示した。
日銀が同日発表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、新興国経済の減速や生産の海外移転で「輸出の回復が後ずれしている」(黒田総裁)とし、13年度と14年度の経済成長率を1月時点の見通しから下方修正した。
それでも、黒田総裁は「小売業界では反動減の影響が和らいでいるとの声もある」と具体例を挙げながら、消費税増税後も国内需要が堅調に推移しているとの見方を示した。輸出の先行きも「緩やかに増加していく」(黒田総裁)と分析。14~16年度の成長率は、日本経済が中長期的にどのくらい成長できるかを示す潜在成長率(0%台半ば)を上回ると指摘した。