変化のひとつはスマートフォン(高機能携帯電話)の普及だ。パソコンに比べスマホの画面は小さく、複雑な保険の手続きには不向きだ。実際に登録作業の途中で止めてしまう人も少なくない。そして東日本大震災を機に、いざというときに必要な保険は「やはり対面サービスが安心できる」と、顧客志向も変化しつつあるという。
店内販売に舵切る
こうした中で、ネット生保は新たな販路開拓に乗り出した。アクサは1月に福岡銀行、北国銀行と提携し、窓口での保険販売を開始した。同様にライフネットも12日にアドバンスクリエイトが運営する保険代理店「保険市場」で店頭販売を始めた。「ネットだけでは厳しい」(斎藤社長)という思いが、戦略転換につながった。
ただ、ネットでの直販により中間コストをカットした従来のビジネスモデルと異なり、手数料が必要な代理店をはさむことでネット生保は新たな費用負担を抱えた。冒頭のわずか10円差の値下げも、利幅が減少するなかで身を切るようにして積み上げた価格設定だ。