ツムツムは、もともと同社が大人の女性の癒やしアイテムとして日本独自に開発したぬいぐるみ。シンプルな表情や集めて積み重ねられる特徴から、ウォルト社のシェイクスピア悦子・バイスプレジデントは「ゲームとの親和性が高いと考えた。好きなキャラクターとの接点を増やしてもっと楽しんでもらうためにも、スマホゲームは最適でした」と説明する。
人気の理由について、ゲームライターの田下広夢(たおり・ひろむ)さんは「ディズニーキャラクターの認知度の高さに加え、従来のゲームキャラクターとは違うかわいらしさが大人にも受け入れられているのでは」と分析。さらに友人・知人らと得点を競ったり、プレイに必要な「ハート」を送り合うなど、LINEゲームの特性ともマッチ。「昔の友人や取引先の人など意外な人が遊んでいたりして、コミュニケーションのきっかけにもなる」とみている。NHNプレイアートの担当者も「つなげて消す手軽さや爽快感からライトユーザーにも楽しんでいただいている」と話す。
ゲームのヒットによってぬいぐるみの販売も好調で、昨年10月の発売から半年で100万個を突破した。海外に比べ、女性を中心に大人のファンが多い日本生まれの商品は、同社の経営戦略の一つである「大人ディズニープラン」の一環。一番小さな手のひらサイズのツム(540円)は、おなかの部分がスマホやパソコンのクリーナーとしても使えることから、持ち歩いたりオフィスに置く人も多いという。